私、放送事故ばっか話すけど、当たり前のことしかいわないじゃん(笑聲)空山基インタビュー(2/2)
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空山基/イラストレーター
ロバート・ロドリゲスがミーティングに来た時も、皆んなで立って記念撮影しましょうって。こんな差があって、こりゃあんたCIAに捕まった宇宙人だなっと思ってさ(笑聲)
ドクターロマネリもそこいらのミッキーのこの手(中指)だとか写真撮っていったよ。 コレをお姉ちゃんの手で脳から出せっていったら「えっ」ってなってたよ(笑聲) でも実際会うとデカイねアイツら。 ロバート・ロドリゲスがミーティングに来た時も、皆んなで立って記念撮影しましょうって。 こんな差があって、こりゃあんたCIAに捕まった宇宙人だなっと思ってさ(笑聲)
初めてミュンヘンにに行った時、二千人入るフェラーリホールのフェティッシュ・パーティー。 私なんか英語も喋れないのに一人でさ、なんだかんだで、首が痛いんだよホテル帰ったら(笑聲) 二千人の中に黄色いの一人で行ってみな? 彼らの3分の2は日本人初めて見るわです。そこで、「えっ!?」てなるわけです。 こんなちんちくりんで足短いのが日本人の代表になるわけじゃん。 だからその時はやっぱりちょっと見栄はって、気合い入れて疲れましたね。
常に言ってるんだけど、どんな相手だろうがメジャーだとか力持ってたら正しい。 力がない奴は意味がない世の中だから、力持ってから行きます、それがマナーだと考えてるんです。 世界ではカーストがあって力を持てないところがある、それが悲しい。 アラン・チャンが香港だとチャイナクラブだとか、そういうウルトラセレブの店だとかに連れてってくれるわけです。 反対に画廊のスタッフだとかは、とんでもない小汚いとこにいて、その両極が見えるから悲しかったんです。
※ドクター・ロマネリ(DR ROMANELLI)
Los Angelsをベースに活動するデザイナー。 リメイクアーティストであるダレン・ロマネリ(Darren Romanelli)が作るアイテム(作品)のこと。 NIKEのリメイクショーにおいて、24時間でリメイクアイテムを製作したことで有名になる。
※ロバート・アンソニー・ロドリゲス(Robert Anthony Rodriguez, 1968年6月20日 – )
メキシコ系アメリカ人の映画監督。 自らの出自同様ラテン系を中心としたキャスティング、短いカットを重ねたスピード感のある銃撃戦、作中に登場するギター型マシンガンなどの馬鹿馬鹿しい小道具が特徴。 撮ったフィルムは、必ず自ら編集を行う。
※アラン・チャン Alan Chan 陳 幼堅
1950年香港生まれ。国際広告代理店に約10年勤務した後、独学でデザインを学ぶ。 1980年アラン・チャン・デザイン事務所を設立。 ブランドやCI、パッケージ、インテリア、ジュエリー、そして、テーブルウェアまで、多様なクリエイティブ・プロジェクトに参加。 デザインコンペの審査も数多く務めている。
私はウケるものしか描かないです。こうやったらウケるかなって、こうキャスティングしてんの。
ルアーでこうぽんぽんとやってさポンッと探ってんの、それで反応があったらこうやってさぐいっとさ。 私はウケるものしか描かないです。 こうやったらウケるかなって、こうキャスティングしてんの。 ルアーでこうぽんぽんとやってさポンッと探ってんの、それで反応があったらこうやってさぐいっとさ。
解らないんです、今まで生きてきて30、40位までは自信持って、軸足で動いてたけれど、世の中不景気になってこの10年くらい。 やっぱりコレクターだとか、オリジナルを売って食うしかないから、原稿が昔の100分の一になってるから。 昔は1本やれば、今のサラリーマンでいうと5年分くらいのギャラっていう異常な時代だった。 私は作品を通して私自身の本質を伝えたいというより、ファンのためのエンターテインメントなんです。
陽の目みる事が難しいと分かっててもやる、好きなことをやり続けてるからこそ軸が定まるんです。やりたい事が分かった時にスタートしてたらもうお終いなんです。
努力なんて努力って思った時点でもう才能ないんだから辞めた方が良いんです。 辛い事なんかないんです、辛い事はやらなきゃ良いんだもん。 絵を描き続けることは辛くないし、好きだし才能があったんだと思います。
40数年前の当時、ポルノも解禁されてない時代、だけど自分は興味持ってたし、陽の目みる事が難しいと分かっていても描き続ける。 そうすると徐々に雪解け、ヘアヌードやビニ本という時代になって、他の人はその時になって初めてスタートラインなんです。 私は天然だからもう何百点もあるわけ、そうするとスタートからもう勝ちです。
Penthouseの話が来た時も、即ポコっとデータを何百点も出せるから、彼らも軸足が違います。 そうすると10年間レギュラーってのが決まるわけじゃん。 その時にスタートしてたらもうお終いなんです、好きな事を続けてるからこそ軸が定まるんです。 好きな事じゃない事をスタートしても本人は辛いだもん。
学校の先生やったりとか、校長先生やったりする奴は建前ばっかり言うんです。
学校の先生やったりとか、校長先生やったりする奴は建前ばっかり言うんです。 協会にいた時、イラストレーターを底上げする為に、田舎に埋もれている人達を、各県でコンペをやってピックアップしてあげましょう!ってね。 私が言ったのは、有能な奴が北海道のど田舎に埋もれてる訳ないだろって、いれば出てくるよ酸欠でね。 それなのに、その人たちは手を差し伸べてあげましょうって、お前だろ手を差し伸べてほしいのはバカヤロって(笑聲)
ある時に協会の人が、年鑑出しましょうって平等に1ページづつって言うから、吉田カツさんが言ったんだよ。 「一人1ページってのは平等じゃない!俺が10ページでお前なんかは名刺サイズだよって、これを平等だっていうんだよ!」って。 素晴らしい~!って、その名刺サイズの奴らはね、チャンスがないだとか、何をしたいか分からないから、サイコロのサイズなんだよっ!てね(笑聲)
※吉田 カツ(よしだ かつ、1939年11月 – 2011年12月18日)
日本のイラストレーター。 マルサの女2(伊丹十三監督)のポスターグラフィックや、フジサンケイグループのシンボルマーク「目玉マーク」を手がけた日本のイラストレーター。
ヨイショしたり、泳ぐのが上手い人たちだけが生き残ってる世の中はなんだか情けない。骨があって美意識でやってる奴等は絶対潰れないですよ。
心には浪漫が残ってるんだけど、なんでコンペの審査をやらないかっていうと理由があるんです。 グランプリをあげる以上、絵だったら買い取るぐらいの気持ちでいたら、グランプリなんて誰もいません。 嫌々妥協して、グランプリあげるのが嫌なんです。 駄目なものは、駄目って素直に言いたいだけなんです。
ヨイショしたり、泳ぐのが上手い人たちだけが生き残ってる世の中はなんだか情けない。 骨があって美意識でやってる奴等は絶対潰れないですよ。 金儲けだけで上司に言われたりだとかね、酷いもん。 よっぽどちゃぶ台返ししたい事なんかしょっちゅうあります。 下請けの血を吸ってたりね、下品な事が嫌なんです。
世の中でちょっとスポットライトが当たった事だとか、金になった二番煎じだとか十番煎じみたいな事でも平気でやっちゃうんだよ。 作った人たちの志だとか、美意識が匂うことが絶対的に大事です。 私が信長だったら首ちょん切るぞっバカヤロって事が多すぎるね(笑聲) プロの娼婦だってイった振りするんだよって、面白がる振りの事ぐらいしろってね。
本当の才能ってのはノーベル賞とかオリンピックで金メダル獲るのが才能なんです。それ以外は田舎のプレスリーでゴミなの(笑聲)
才能なんかそんなにあるものじゃない、好きなものなんかに巡り合わないんです。 誰にでも才能はあるなんていうけど、本当の才能ってのはノーベル賞とかオリンピックで金メダル獲るのが才能なんです。 それ以外は田舎のプレスリーでゴミなの(笑聲) 親が褒めるくらい、同級生、あと授業料払った学校の先生くらいです。 社会に出たら誰も褒めてくれません。 その時に自分に才能だとか好きな事がないなんて言うけれど、それは仕様がない自業自得です。 子供の時から好きな事があったら進めてるはずです。
世の中からそんな事してたら一生食えないよって言われても、良いんだほっといてくれっていう。 ましてや文化なんて野たれ死にの覚悟がある人がやることです、ほとんどの人は食えてないだろ? 学校に教えにいってる人も、食えないから行ってるんだよ。 不幸の連鎖で食えない学生を育てているだけです。 私、放送事故ばっか話すけど、当たり前のことしかいわないじゃん(笑聲)
興味も愛もなく、お金のことしか考えない。そういう奴等とは闘う。空山基インタビュー(1/2)☞戻る
PROFILE
人体と機械の美を追求した作品を次々と世に送り出し、国内外で伝説的な存在となっているアーティスト。セクシーロボットのイラストやエアロスミのCDジャケットのデザインなどで世界的に知られ、「エアブラシ技法のゴッドファーザー」の異名を持つ。イメージディレクションを手がけたSONYの初代「AIBO」は、1999 年の通産省グッドデザイン賞グランプリを受賞、スミソ ニアン博物館とニューヨーク近代美術館、MOMAのパーマネントコレクションされるなど、日本が世界に誇るピンナップアートの巨匠。その活動はアートのみにとどまらず、ファッション、音楽などの他分野からも高い注目を集めている。
Name: 空山基
DOB: 1947
POB: 愛媛, 日本
Occupation: イラストレーター
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