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MAFT SAI

April 12, 2019

元来、レコード屋だった我々がレーベルを立ち上げ、レーベル主催のイベントを作り、そのイベントからバンドが生まれたわけです。そして音楽家達のパフォーマンス・スペースとして音楽バーの「Studio Lam」が誕生したのです。私が今までやって来たプロジェクトは全てが繋がっているのです。

「Paradise Bangkok」立ち上げ当時からパートナーが1人います。彼の名前はChris Menist(クリス・メニスト)です。パーティーイベントを重ね内容を考案する度に、何かもっと別の要素を増やしたい、という私達の欲求と探究心は大きくなっていきました。ある時、次回はDJだけではなく生ライブをイベントに盛り込んでみようと云う話が上がりました。折角なのでタイルーツ音楽界のレジェンド達をゲストアーティストとして招聘しようという考えに至ったわけです。これまで古い円盤でしか聴いた事がなかったアーティスト達に連絡をして出演依頼をしました。Dao Bandon、*Saksiam Phetchompoo(サックサイアム・ペッチョンプー)、*Phimchai Petplanchai(ピムチャイ・ペップラーンチャイ)、Angkanang Kunchai、その他にも、様々な大物ゲストを招聘したのです。その結果、我々のイベントは徐々にライブイベントの様な形態になっていきました。

すると今度は自分たちのベースになるバンドが必要になり、過去にイベントで関わってきたアーティストやミュージシャンにもう1度連絡をとりはじめました。最初に見つけたメンバーは以前、Dao Bandonのイベントで演奏していたケン奏者のSawai Kaewsombat(サワイ・ケーオソムバット)です。その後、Saksiam Phetchompooのイベントで会ったピン奏者のKammao Perdtanon(カンマオ・プッタノン)。 Apartment Khunpa(アパートメント・クンパー)のギタリストでもあり、もともと親交のあったPiyanart Jotikasthira[a.k.a. Pump](ピヤナート・ショーティックサティアン[通称:パンプ])をベーシストとして招集しました。そのパンプが連れて来たドラマーのPhusana Treeburut(プーサナ・トゥリーブルッ)。そしてChris Menistがパーカッションを担当、私自身はパーカッションで参加し、更に楽曲のプロデュースも担当しています。元来、レコード屋だった我々がレーベルを立ち上げ、レーベル主催のイベントを作り、そのイベントからバンドが生まれたわけです。そして音楽家達のパフォーマンス・スペースとして音楽バーの「Studio Lam」が誕生したのです。「Lam(ラム)」という言葉は標準語では「踊る」とい意味です。しかしイサーン地方では発音は同じラムでも「歌う」という意味になります。更に北部チェンマイでは「デリシャス」という意味に変わるのです。実はスタジオ・ラムの「ラム」もそれらの意味を全て含んでいるのです。踊って歌ってデリシャスリーという事だ。(笑聲)私が今までやって来たプロジェクトは全てが繋がっているのです。例えばStudio Lamで演奏したアーティストをZudRangMa Recordsがレーベルとしてリリースをする事が可能です。または他のレーベルへ繋げて新たな可能性を探るといった方法も考えられます。また世界各地のレーベルから色の近いDJやアーティストをブッキングし演奏する事も可能です。変幻自在なプロジェクトなのです。例えば、The Paradise Bangkok Molam International BandはStudio Lamがレーベルとなり作品をリリースしています。つまりStudio Lamはレーベルとしても機能しているのです。各々のレーベルには各々の特色があります。ZudRangMa Recordsは文化的で歴史的な色を持つ作品をリリースします。モーラムやルークトゥン、タイファンクなどがそれに当たります。それに対してStudio Lamの方向性はビーサイド・ミュージックと言うか、あまり深い歴史や伝統的なものは求めていません。求められるのはフロアを踊らせられる、人にグルーヴ感を与えられる音なのです。

*Saksiam Phetchompoo(サックサイアム・ペッチョンプー):
1952年生。マハーサーラカーム県出身の男性歌手。ランシマン楽団のドラマーから歌手に転身。ダオ・バンドンと共に数々のヒットを量産。

 

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