February 15, 2019
音楽っていうのは次の世代へ残すために、誰かに渡すために作ってるわけだから、作った人がいなくなっても残った人たちが「本当の演奏はこうじゃなかったんだ!」って気が付いたら直さなきゃいけない。初めて聴く楽曲を“ハヤマワシ”で感じないといけない辛さ、この経験を自分たちの世代で終わりにしたいんだ。「こういう研究をやった奴がいる」「あ、この人ここまでやってるからあともうちょっとじゃん!」って次の世代のバトンになってくれれば良いね。音楽が大好きだったら、ルーツミュージックのここまで絶対来ると思う!学問でも何でも基礎が大事でしょ!?音楽において一番のルーツはここしかないんだ。メディアに録音された一番古いものは、1920年代のレース・レコードで、ここまでしかないんだ。この先は当然あるんだけど記録が残ってないわけだから、最低でもここが基礎だよね。ここの基礎の部分が“ハヤマワシ”じゃ困るし、ここをしっかりやらないと先に行けない。
例えば、ブラインド・ブレイクの『Too Tight Blues』なんて曲は、本当にピアノのロックンロールで有名なリフのルーツなんだ。1926年に既にギターでやってるんだよ!ロックンロールが生まれるのはもっともっとずっと後だよね。だからその前のルーツを聴いてヒントになっていくわけだ。だって物事全部知って生まれてくる人なんていないからさ、先人たちがやったこと覚えていくだけなんだ。だからその元素材が何だったのかを探ることは凄く大事だよね。特に音楽はね。感じる生き物だからこそやって欲しい。習ったままじゃなくて自分で探ったりすることでその人の音楽の能力はグッと上がるから。音楽に限らず何でもそうだと思うんだ。
*レース・レコード:
1920年代にレコード会社が黒人向けに発売した廉価盤レコード。これ以前のレコードは白人が白人向けに制作したものが主流であり、黒人ミュージシャンによる録音は無かった。
*ロックンロール:
エルビス・プレスリーの電撃デビューにより、それまでのレースミュージック=人種による音楽ジャンルの固定化を脱し、白人/黒人の区別のない音楽としてロックを確立させた。
ある程度分かればこの集めたSP盤レコードもメタルマザーも要らないんだ。現にブレイクのレコードなんかいっぱいあるけど、今は全く見ることもないし、ただあるねっていうだけ(笑聲)。メタルマザーもその辺りに段ボール箱に入ってるし、お客さんが来て見せるぐらいで執着もない。本当のことを言うと、気づかない人は別にそれでいいの、本当に音楽が好きな人であったり、本当の音を求めてる人たちが気づこうとした時のきっかけだったり、ヒントになればいいわけ。あと自分なんかは高校生の時にブレイクを知って、一番凄いギタリストは誰かって?どんどん遡って行ったら、もう絶対こいつだった。ブレイク以外は大したことなかったんだ。ブレイクを追い求めてもう何十年かわからないけど(笑聲)。だからブレイクへの恩返しなの、本当のお前の演奏をみんなに聴かせてやるぞっていう使命感。それだけなんだ。
2007年に自分がブレイクのトリビュートアルバムを作るんだけど、その時、ブレイクの『SUN TO SUN』は80年間、誰も聴いたことがない曲だったんだ。曲名だけが残ってて誰も聴いたことがない曲でしょ!?だからブレイクの代わりに俺が作ってやろうって思ったわけだけどさ、自分がCDを出したタイミングで音源が見つかるんです。うわっこの曲出たのか!すごい発見じゃんって!内容はだいぶ違ったりしてたけど、自分はこの『SUN TO SUN』を日の出から夜、日が沈んでから次の日の朝、どっちなのかとか色んなことを考えながら書いて、ブレイクのギターテクニックとかタイム感を、この曲の中に盛り込んだ。これもブレイクを相当やってきたっていう自負、自分の中で頑張ったから作れたのかもしれないね。ブレイクが聴いたらどう思うかな?とか思いながら作ったんだよ(笑聲)。
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