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AKIRA BLAKE-KIKUCHI / Pan Records / Pre War Blues Laboratories

AKIRA BLAKE-KIKUCHI
Pan Records / Pre War Blues Laboratories

February 15, 2019

まずLPレコードを片っ端から集めて、同じ曲をアルバム毎に比べたりしてるうちにSP盤を買わないといけないことに気づく。そうすると78回転のターンテーブルを買わないといけない、針がMCだと、昇圧装置も買わないといけない。自分はオーディオマニアじゃないし、うわー面倒臭いって!それまでは、普通にただブルースが好きで聴いて、ギター弾くだけ。別に研究とかそんなの全然なかった。でもやり始めたらどうにも。ブレイクと同じ音を出したいっていう気持ち、なんで出来ないんだろうって。そこできっとギターが違うんだって思うんだ(笑聲)。ブレイクと同じギターを持ったら俺にも簡単に出来るんだって探すけど同じギター見つからない。

公表されてるブレイクの写真は一枚しかないんだ。ギターのバインディングは真っ白に写ってるけど実は白じゃない。寄木が入ってサイドに白いセルロイドの枠がついてる。これを明かりで照射して撮ると真っ白に写るんだ。写真を元に探すからブレイクのギターはどこにもなかった。誰も見つけられなかった。当時は撮影の時にマグネシュウムの粉黛を発火させるフラッシュパウダーを使っていたんだけどその頃のアメリカのチラシやカタログを片っ端から収集してみると写真撮影用に使うルビーランプがあることに気がつくんだ。それで光の特性から謎が解けたってわけ。ブレイクの写真を見ると小指で軽々とチョーキングをしてるでしょ!?きっと大柄の黒人がでっかい指で軽々と弾いてたんだろうってずっと思ってた。

それを元に戻すにために低音の周波数をカットして、高音をギュっと持ち上げて回転数を直した時に、物凄いリアルな表現が戻ってくる。本当にカップラーメンにお湯をかけて戻るくらいの復元力!

ギターペグの大きさは今も昔も変わらない。それを物差しにギターの長さからブレイクの耳、目、鼻とか全部測った。ネクタイも椅子も全部計算で出したんだよ(笑聲)。ミリ単位で算出して、これが正しいかどうか?実際にあるのかどうか?ということを検証するために買っては、サイズを測ることを繰り返し250本くらいのデータは取ったよ。そうすることで色々な事が解明された「ブレイク、思っていたより全然小さいぞ、、、」ってなった(笑聲)。ニュージーランドのラス・マットセンにブレイクのトリビュートギターをその通りの寸法で作ってもらったの。確かにブレイクみたいな音が出るんだけど、CDで聴くこもった音はイコライザーでノイズカットしてる音だってことが分かるんだ。このこもった音は、レコードメーカーさんがCDを作る時にシェラックノイズを消すために高音をカットしたことによるこもった音なんだ。だから戦前ブルースのこもった感じは、まず高音周波数をカットして低音が持ち上がったモコモコ感、それに“ハヤマワシ”の高音感が混じって独特のへんてこな印象になるんだよ。それを元に戻すにために低音の周波数をカットして、高音をギュっと持ち上げて回転数を直した時に、物凄いリアルな表現が戻ってくる。本当にカップラーメンにお湯をかけて戻るくらいの復元力!

*イコライザー:
音声信号の周波数特性を変更する音響機器。イコライザーを使用することにより周波数対帯の低音、中音、高音あるいはノイズ成分を強調したり、減少させることができ、音質の補正や改善が可能。

78回転、みんなそう信じてた。でもCDやLPで売られている楽曲のSP盤を手に入れて78回転でかけてみると、78回転再生ではない楽曲がたくさんある。

78回転、みんなそう信じてた。でもCDやLPで売られている楽曲のSP盤を手に入れて78回転でかけてみると、78回転再生ではない楽曲がたくさんある。メーカーさんはSP盤を正しく78回転で再生した音源のアルバムを作ってリリースするべきだったけど、SP盤を収集する事がなかなかに難しい。60年代だとコレクター諸氏からオープンリールみたいなテープレコーダーに録音した音源をもらって、それをソースとしてLPを作るわけ。問題は、コレクター諸氏から収集した音源が78回転再生のつもりが適当再生音源集なんだよ。質の悪い伝言ゲームになってる(笑聲)。世界中のコレクターと繋がることで音源は手に入るんです。だけど実物のレコードは貸してくれない。音源だけを送ってくるから何回転で再生したかが分からない。

 

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