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AKIRA BLAKE-KIKUCHI / Pan Records / Pre War Blues Laboratories

AKIRA BLAKE-KIKUCHI
Pan Records / Pre War Blues Laboratories

February 15, 2019

でもそんな風に想いが伝わるってゆうか、80年間何処に行ったのか、いつ死んでしまったのか分からなかったブラインド・ブレイクのお墓が見つかって、墓石がなかったのでブレイクのお墓のファンデーションセッティング代を俺が払うって事になるんだよ(笑聲)。ミルウォーキーにあるグレンオークス墓地に行くと、お墓の管理人のおっちゃんが不機嫌で、墓石を設置するのにお金がかかるってカナダの石屋さんやアンジェラ女史と話したり電話したりしてた。実はブレイクの墓石は写真を彫ってあってカナダの石屋さんにオーダーしていたんです。当然自分とこで買わずに、よその墓石持って来るわけだから、おっさんご機嫌斜めなんだ。それで自分が言ったんだ。「なんだったらそのファンデーションセッティング代ってやつ、キャッシュで俺払うよ」って。そしたらそのおっちゃんも「お前が払うのか!?」って、もうニコニコなんだよ。ピン札の100ドル紙幣出したら「うぉほーい!ブランニュー!!」とか超喜んでた(笑聲)。それでカナダから石を持って来てお墓のセッティングが出来ることになったんだよ。まさか自分がブレイクの墓建てるとは思わなかった(笑聲)。日本人がブレイクの墓建てたんだよ!ここまでやればブレイク好きって言っていいでしょ!?

大体環境が大きく変わった時には、劣勢に働くのが自然界のルールで優勢反応はまずない。だけどブルースっていう音楽に関しては、優勢反応起こしてこのブルースの“ハヤマワシ”を聴いたからロックンロールが生まれるんですよ!凄いんですよ、だからロックって本当に奇跡の産物なんだね!!

自分はパンクから入ってルーツを掘り下げてチャック・ベリーまで辿り着いた時に「うわっ!何かが違うぞ!!『Johnny B. Goode』」って思ったんだよ。シャッフルじゃんこれ!エイトビートじゃねーじゃん!って。あれビートルズがやるとエイトビートだよね。あそこでロックンロールのロールが抜けて、ロックはロックなんだけど、魂は残るかもしれないけどビートは抜けるよね。あそこでロックは死んだと思ってるんだ、残念ながらね。エイトビートは誰でも出来るけどシャッフルは凄く難しいでしょ!?黒人は次の小節へ跨ぐところが少し長いよね「ッン!」って感じがね!ちょっと一飲みするくらいのところで頭に「ッン!」って入るでしょ!?あの感覚は自分たちには分からない、杓子定規で理論で入ると表現できないと思う。だってドラムマシンだとエイトビートっていう時間で切ってるから絶対狂ってないんだ。でもグルーヴ感は出ない、だからあれは科学では無理なんだよ。30代の頃、レストランで毎週ブルースを演奏してたけど、どれだけやってもブルースにはならない。何かが違うんだよ。でもメンフィス行ったら一発で解決したね!うわーすげー!負けたーみたいな(笑聲)。でもまたすぐに戻っちゃうからさ、お湯かけてもまた干からびちゃう。

大体環境が大きく変わった時(劣悪環境)には、劣勢に働くのが自然界のルールで優勢反応はまずない。だけどブルースっていう音楽に関しては、優勢反応起こしてこのブルースの“ハヤマワシ”を聴いたからロックンロールが生まれるんですよ!凄いんですよ、だからロックって本当に奇跡の産物なんだね!!同じスリーコードのこのリズム、これSP盤で“ハヤマワシ”を聴いてたマディーが何となくノリノリで作るわけじゃん!?それを聴いたチャック・ベリーがおっ!ってなってロックンロールになるわけじゃん!!優勢に働いた万に一つなんだ。だから“ハヤマワシ”が良いとか悪いとかは関係ないんです。あったのか?なかったのか?というだけの話なんです。目くじら立てて“ハヤマワシ”だからふざけんな!っていうことではなくて、あったことで良いことも起こってるってことでしょ!?

SP盤レコードは、聴けば聴くほどノイズが増える、聴いた分だけノイズに変わって音はなくなっていっちゃうものだから。今やらないと次やる人は絶対に現れないと思う。

研究所の目的は特にないんだ。全国にいるブルースのファンたちが勝手に集まって研究所になっちゃっただけの話(笑聲)。立ち上げた時は「“ハヤマワシ”?そんなわけない!」とか結構言われたりもした。一番悔しかったのが、ブルース界でも有名な音楽の大先輩が私達の事を「音楽を楽しまない陰鬱なやつらだ!」って言ったんですよ。「ふざけんな!このくそ野郎!」パンク魂に火がつくぜ!みたいなね(笑聲)。自分たちの好きな音楽を、本当の音楽を聴きたいってやってるだけなのに、そういう言い方はないんじゃないかって思うよね。その言葉が反動となって研究が加速する。その結果、普通だったら面倒くさくてやれなかったこともやれるようになったし、いまとなれば大事な一言だったかもしれない。反骨精神がないと出来ないですよ。だってレコード一枚何十万とかさ、嫁さんに怒られるよ!ほんとに(笑聲)。

文化の継承として「記録を残す」っていうレコードの原点に戻った時に、やっぱり本当の音を聴いた方が絶対だよ。自分らはその演奏は出来ないんだけど、その人たちが演奏したリアルな音を感じたいからレコードを買うわけ、“ハヤマワシ”をしたものを聴きたいわけじゃないんだよ。SP盤レコードは、聴けば聴くほどノイズが増える、聴いた分だけノイズに変わって音は無くなっていっちゃうものだから。今やらないと次やる人は絶対に現れないと思う。今はレコードを聴く世代も少なくなってきて、リアルなものの原点を見たことがないっていう人が多くなってる。焼き鳥は食ったことあるけど鳥は見たことがない(笑聲)。

 

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